お施主様への手紙

目次

外断熱・二重通気工法のソーラーサーキットの家(SCの家)は、はっきり言って従来の在来工法の家と比べると価格が非常に高い家です。
しかし、「いい家」が欲しいがために、皆悩みます。
その悩みの過程で実際にお施主様より聞かれた質問について、私のわかる範囲でお答えしてきた、質疑回答をココで公開させていただきます。
回答の内容に関しましては、私個人が独断でお施主様にお答えしたもので、必ずしも正解という回答ではないかもしれませんが、ご参考にしていただければ幸いです。
また、メールでの質問もお気軽にお寄せください。「いい家」が作れるよう、がんばって即日回答いたします!

※追伸・・・
メールでの質疑回答を繰り返しているうちにSCの家に関すること以外の質問もたくさん頂き回答してまいりました。
木に関すること、間取りに関すること、他の工法に関すること、あらゆるジャンルに回答していますので参考までにこの場に一緒に記載させていただきます。

有限会社 桶市ハウジング 代表取締役 小長谷直弘
okeichi@gmail.com(直通)

SC工法とはどんなものですか? 2000/12/04

一口で言いますと、建物の寿命を延ばす、現時点で一番最良の工法といえます。私がこの工法を取り入れたのも、長持ちする家が造れると思ったのが一番の動機です。それがたまたま、他には類を見ないほどの快適な住み心地という付加価値がついてきたというのが正解です。

今の住宅建築の一番の弱点は、湿気と結露にあります。6年くらい前まで、地域工務店とハウスメーカーには、所謂一般住宅について言えば、その造りと常識に差がありすぎました。少しづつ淘汰され、今は努力し、勉強し、ハウスメーカーの家など比較にならないくらいいい家をつくっている工務店も少数ですが実在します。現在の家は、ローコスト住宅を除いては、基礎も構造も材料もしっかりとしています。しかし、問題なのは、省エネルギー対策が公庫の割増融資、基準金利を受けるのに突然必要不可欠になり、それに対応するように、ハウスメーカーも同様、今まで使っていた断熱材をただ厚くすれば、求められた性能を実現できるため、その安易な方法を選択したことです。
ただ断熱材を厚くして、空気の露点環境や通気の知識を伴っていなかったものですから、目に見えない壁の中で結露を生じてしまい、多少でしたら外壁通気工法により、自然に蒸発するのですが、その量の限度を超してしまい、建物の内部構造部から結露し、腐朽が始まってしまっていることです。

また、省エネルギーという問題を考えますと、家庭に置き換えれば光熱費がかからなくするということでしょう。その発想から高気密住宅という技術が生まれました。高気密住宅というのは、言い換えれば飛行機の中やホテルの部屋にいるようなものです。自然に入り込む空気(風)が少なく、機械によりその空気環境はコントロールされます。隙間をなくすということは、ロスをなくすということであり、省エネにつながります。その付加価値として、空気を閉じこめるときに湿気も閉じこめるので、結露の問題も若干解消されるというものです。

私は、長く高気密高断熱住宅の否定者側でした。機械でコントロールされた息が詰まるような空間は嫌いだ、一生回り続けなければならない換気扇に抵抗感がある。という理由で。
言い換えれば、自分の子供を無菌室で育つような子供にはしたくない、それよりも天気の良い日には窓を5分でも開けて、うまい空気を吸って生きる環境が望ましいと思っていたからです。しかし、冬は寒いので結局窓を開けることは少なくなってしまうのですが・・・。夏はエアコンの効果こそ良いですが、熱を逃がさないという反作用で以外に暑いのが普通の高気密住宅です。
公庫の次世代省エネルギー基準という融資制度が昨年出来て、これで国の政策として、高気密住宅にしなければ、お客様は有利な安い金利を使えなくなってしまうという、なかば強引な制度が確立されました。これを無視することは出来ない状況になってしまっているのです。

室内の、生活環境としては高気密高断熱住宅は優れています。しかし、従来の高気密高断熱住宅の工法は、室内側で気密を取る内断熱工法での気密住宅で、正直に申し上げて、この工法で気密を取るのはかなり難しいです。また、私が一番抵抗があるのは、木造住宅である以上、その材料である木を腐らないように長持ちさせるには、気密工事を施して、呼吸を止めるような事を、木は望むか?ということでした。木は、山にあるときも、姿を変えて柱材になったときも、生きているのです。たえず、呼吸し、湿気を調整し、時には空気清浄機の役目も果たすのです。
SC工法は、外部側の空気の流れと、室内側の空気の流れを独立して持っており、構造材である木は絶えず空気に触れていることが出来ます。また、その二重の空気の層のおかげで、一つの住宅で高気密住宅と、そうでない住宅を季節に併せて自分でコントロールできるのです。冬場、寒くなってきたときは上着を着るように高気密住宅にして空気の上着を家に着せます。夏は、薄着になるように、空気の取り入れ口を開放し、涼しい風を構造体の中に入れて、家を冷やし、爽やかな風通しの良い家にします。いわば、一粒で二度おいしいといったものです。
なおかつ、外断熱工法ですので、建物に重大な被害を及ぼす結露は、構造体とは関係ない外部に断熱材があるので、壁内結露というものは全くありません。なおかつ、木はどのような状況でも風に当たっているという、まさに理想的な状態なのです。

私がつくりたい家をいうのは、強くて丈夫で長持ちする家です。尚かつ、寒くなく、暑くなく、光熱費もそんなにかからない、そんな条件を全て満たしてくれているのがSC工法の家なんです。しかし、デメリットもありますよ。その辺はホームページ「社長のつぶやき」に書き込んであります。「私のつくりたい家」というところです。

先日、S林業で外断熱の場合、外壁材、断熱材の固定が難しく、地震の時などに崩れてしまうので、自分の会社では作っていないとのことでした。固定方法など、大丈夫なんですか? 2000/12/4

外壁材の選定に関して、あまり極端に重量のある物は適さないというのは事実です。しかし、問題がある外壁材の方が少なくて、例えばタイルやモルタル塗り、コンクリートパネル等です。基本的にはタイルでも問題ありません。
しかし、心配でしたら個人的には防火サイディングの18ミリくらいまでを薦めています。これでしたらタイルの重量の6分の一位ですのでまったく問題ありません。固定方法については、ここに工夫があるのですが、外壁を止める下地材にさらに受け下地という物が施工され、ずり落ちない工夫が施されています。さらに、外壁材を止める下地材は断熱材を貫通して、直接柱材に長いビスで止められるので、強度的にも問題はありません。断熱材に外壁が止まっているわけではありません。ビスも特別なものでその太さ、ピッチまで計算されて施工していますのでご安心ください。

鉄釘の件です。鉄の錆びがつなぎを良くするとのことですが、錆びると性能が落ちるのではないかと感じます。 2000/12/19

さびると摩擦力が強くなるので、より強固になるともいえます。しかし、錆びて朽ち果てるという迄ということではありません。主に、水のかからない、構造内部や、仕上げ材に直接触れない部分の一番力が必要な部分は鉄製の釘が一番です。ステンレスの釘の長所は、錆びない、朽ち果てないということのみで、実はスベリがよいのでつなぎ止める力は鉄製よりも劣るのです。

釘に関しては、要所にステンレス、その他については、鉄をとのことですが、ステンレスを使う場所は何処になりますか? 2000/12/19

ステンレスの釘、ビスを使うところは、屋根廻り、外壁材の要所です。主に、直接雨水のかかる恐れのある部分ということです。

長さと太さは何センチの釘で外壁材を柱に固定するのですか? 2000/12/19

外壁材をとめ付ける釘の大きさは下記の通りです。柱と断熱材と外壁下地材を貫通してとめ付けるものが、直径6ミリ、長さ120ミリの特製ビスで、ピッチ300ミリで施工します。特製ビスとは、東日本パワーファスニング株式会社の断熱パネルビスというものです。通常のビスの直径は4.5ミリ程度のものが多いのですが、このビスはそれに比べ太く、丈夫なビスです。外壁材は、この断熱材を通して貫通して柱に直接とめつけた下地材に、直径2.5ミリ(山径)、長さ40ミリ、ピッチ300ミリ以下のステンレス製リング釘で施工します。

柱に入る釘の長さは何センチくらいですか? 2000/12/19

約60ミリです。柱の大きさが120ミリ(挽き立て寸法ですので、実際はカンナで削った分だけ小さくなります)ですので、約半分以上入っていることになります。普通いわれている釘のめりこみ寸法は、材の直径の3分の1以上としていますので、十分な力が働いていることになります。

ドレーキップ窓を内倒しにした場合、カーテンがひっかっかったりしないのですか?外開きとドレーキップの長短所を教えて下さい。 2000/12/22

外開きの長所は、一言でいって、気密性、雨じまいが良い短所は、網戸が内側にあって、ロール形状になるので、面倒に感じる人が少なくない。ドレーキップの長所は、換気性能が抜群によい、気密性が良い短所は、換気として縦に倒して開ける場合は、全開には倒れないので、窓枠の内側で収まってしまうので、ロールスクリーンやカーテンに引っかかる問題はありませんが、横に内開きで開ける場合には、全開になるのですが、ご心配のようにカーテンやロールスクリーンに引っかかります。それと、内開きで全開に開ける場合には、雨が降った直後で窓が濡れている場合には、雨水が滴る。
一般的なサッシ形状としては外開きが主流です。ドレーキップという形状は、欧州では主流ですが、国産ではどのサッシメーカーにもなく、エクセルウィンドウだけの仕様形状です。こんなところで、解りますでしょうか?

家の主役は誰でしょう? 2001/01/05

新年あけましておめでとうございます
早速の年賀状、ありがとうございました。お子様の幸せな様子が伝わってくるような写真でした。うちの子が、バックのほうに写っているプレゼントを見てうらやましがっていました。
家のほうは、時間をかけられる人は、ゆっくりと、奥様が言われていたように、夢をふくらませながら考えてゆくことを私もお勧めします。いざ、始まったら早いもんです。出来上るのは・・。

家の主役は誰でしょう?
そんなことを考えながら、家づくりを考えると、違った視点からいい案が浮かぶかもしれません。私のところは、建替えの人が多く、いろいろな意味で不満をもって新たな家作りをする人が多いです。若い夫婦から、終の棲家まで・・・。いろいろな経験をもった人の話を聞くことが楽しいです。そのいろいろな経験を、**様の家作りにフィードバックできればいいなと思っています。どうぞ私の持っている引き出しを、できるだけたくさん開けてみてください。きっと興味あることが、出てくると思いますよ。今年もよろしくお願いいたします。

LDKの明るさ、広さを確保するために吹き抜けを取り入れた場合、暖房効率が悪くなり、暖房費がかかりすぎるとS林業やMホームで言ってました。 2001/01/15

暖房効率が悪くなるというのは、ある意味で正解です。と、いうのも、冷暖房の大きさというか効率は、その体積によって計算するからです。しかし、一概に暖房効率が悪いというのは間違った認識です。ソーラーサーキットのような高気密高断熱の家は、よく部屋間の温度差が少ないということを口にしますが、実はこれこそ、吹き抜け空間なしには実現不可能なんです。2階へ通じるダイレクトな空間がないと、その部屋での暖房した暖かさは二階へは届きません。従来の普通の家の場合は、冷暖房のロスが多いので、暖房費がかさむというのは本当の話ですが、ソーラーサーキットでは、むしろありがたいプランなのです。もちろん、暖かい空気は上昇しますので、シーリングファンなどをつけたほうが良いのは当然ですが。

ソーラーサーキットの家は、通常8帖用のエアコン暖房で、計算上可能にするのは24帖位まで問題なしです。ついでに言うと、実は高気密高断熱という家は、全館冷暖房を入れても、普通の家に個別に3台のエアコンを入れて、寒くなったら運転するという使い方をするより、光熱費がかかりません。これは、いったん冷めてしまった空間を暖めることは出力が大きく、電気代がかかり、全館冷暖房ということは、常に一定の室温ですごすため、機械に負担がかからないからです。しかし、全館冷暖房には抵抗があるという人が多いのが事実です。ソーラーサーキットに限っては、吹き抜けは大いに結構です。

S林業でINAXのタイルの外壁材が半永久的にもち、張り替えの必要もなく良いと聞いてきました。 2001/01/15

これは間違いです。INAXには、良いものもあるというのが正解です。外壁タイルで気をつけることは、そのタイルの材質がせっき質か、磁器質かということです。具体的にINAXの名が出るのは、外壁タイルにおいては、そのシェアの30%以上を占める巨人メーカーだからです。

より変化にとんだテクスチャーはせっき質のほうが種類が多いですが、その違いというのは給水率の違いです。せっき質は磁器質に比べて給水率が高いです。よって、雨が降ったときなどは重量が増します。また、磁器質と比べて水分を持ちやすいので、場合によってはカビが発生したり、のろがつく場合があります。磁器質は、通常床などに使われる材質のため、給水率が低く、いつまでも汚れません。私の家はそのような理由により、磁器質のタイルを貼っています。メーカーはサンクレイです。

ソーラーサーキットではこのタイルの外壁材は用いることができるでしょうか。S林業では外断熱では重さに耐えられず、外壁材と断熱材が一緒に下にだれてきてしまうと言われました。 2001/01/15

だれないために、基礎の土台に絡めて、断熱材の受け材を施工しています。基本的に、タイルは柱に留まっているものではなく、下地材に留まっているのです。その下地材がだれないように、受け木を使っているので、だれる心配はありません。
しかし、外壁材は軽いに越したことはないというのは本当です。このへんは、タイルは確かに重い、大丈夫とは言うけど、抵抗があるかないかという部分になろうかと思います。外断熱だからダメというわけではないです。ただし、あるメーカーの外断熱工法で、受け材を施工しなかったために、外壁がだれてしまったということがあったのは事実です。ドイツ、イギリスなど外断熱のビル、マンションがたくさん建っていますが、その弱点を知っているため、外壁が落ちるという例はありません。外壁がだれるのは、その対策を知らないものが見よう見まねでやってみるからです。知識や技術が未熟なのです。

2Fの床防音については何か対処した方がいいのかなと考えていますがいかがでしょうか? 2001/02/07

音は空気中などを振動で伝わります。ソーラーサーキットはインナーサーキットがあるため、音の伝わりに協力してしまう構造です。一般的な床の防音工事としては、防音フロアーを使う、防音マットを敷くなどの方法がありますが、あまり効果は期待できないと思います。非常に、言い辛く、申し訳ありませんが、あきらめてください。

普通の家と比較してみて、やはりSCでない方は寒く感じました。その日の天候とか気温とかで完全には比較できないと思いますが。 2001/02/27

やはり寒かったですね。SCと比べると・・。当日の外気温は、SCの構造見学会のときとほとんど変わりませんでしたが、室温は若干工事中のSCの家のほうが高かったです。このことから、SCの家は、完成後は相当暖かいことが予想できますよね。基本的に、今の時期はすでに暖房は使っていないそうです。SCにお住まいの方は・・・。

窓はアルミの方が広く開放感が感じられました。SCの方の窓が改良されてもっと大きく開放的で、安価になれば良いんですけど。 2001/02/27

これは、私も思います。
しかし、エクセルウィンドウも2年前のから比べると、ずっとガラス面は大きくなったのですよ・・。価格は、競争がないせいか、やはり高いですし、全て受注生産なので、途中で気が変わっても変更が利きません。でも、いいサッシですよ。

割栗石は、石を割って現場に敷きつめるのか、現場で割りながら敷きつめるのか、いずれでしょうか? 2001/03/16

割り栗石は砕石工場であらかじめ大まかに割られたものを現場へ搬入します。その為、大きさはまちまちです。比較的大きな割り栗石が施工された後、デコボコを調整するために、細かい砕石を敷きます。その後、防湿ビニルを敷いて防湿処理をして、捨てコンクリートを薄く打ち込みます。その際、途中で水道給排水のパイプ等が埋め込まれます。捨てコンクリートが乾くと、その上に、建物の芯出しをして、鉄筋をくみ上げます。その際、ご了承いただきたいことがあります。鉄筋加工は雨の日など現場にはいけない日に加工し、配筋工事には結構日数がかかるために、鉄筋がところどころさびてしまいます。加工するために電気処理をした鉄筋は余計錆び易いです。強度にはなんら影響しませんので、あらかじめご了承願います。

エクセルサッシの件ですが、塩ビ製サッシ最大手(3/15読売新聞)のシャノン製品と比較すると差はありますでしょうか? 2001/03/16

エクセルはシャノン製品より良いと思っています。出荷量はシャノンのほうが多いのですが、その精度、頑強さ、耐久性においてエクセルに軍配が上がります。樹脂サッシは、その四角いもののはずが、四角でない場合が多い精度が問題なのですが、純国産のエクセルはその辺が安心して使えます。性能には大差ありません。エクセルは栃木のカネカの工場で生産されています。

外壁のサイディングは横張り、たて張りにおいて、どちらの方が良いでしょうか? 2001/05/09

ヨコ張りを強くお勧めします。
というのも、外壁材の裏側にも通気層を作っているのです。ヨコ張りの場合は、外壁の下地を縦に作りますので、下から上へ壁を動かすことが容易に可能です。しかし、縦張りの場合は、下地をヨコに作りますので、下から上への風の流れを妨げてしまいます。デザイン上も大事ですが、実は外壁材の張り方で構造上の耐久性も左右されてしまうのです。

SCの家を造るには何ヶ月かかるのですか? 2001/05/21

SC家の工期は結構かかります。
たとえば先日の小見川町の場合は、坪数56坪で、基礎工事着工から7ヶ月です。着工から引越しまで、40坪で6ヶ月、50坪で7ヶ月、60坪で8ヶ月が目安です。基礎と、屋根の工事方法が通常住宅とは違うので、結構かかります。

タカラのショウルームを見学しにいったんですが、風呂桶でホーローと人工大理石では掃除のしやすさ、長持ち度などで違いがあるんでしょうか。値段が30万くらいホーローのが高いんですけど。 2001/05/27

風呂桶でホーローと人工大理石を見たということは、タカラのシリーズの中では、アクリル系人工大理石を採用しているのはレラージュとルシエールで、鋳物ホーローのものはプレデンシアですね。掃除のしやすさ、長持ちででは双方ともあまり差がありません。

違うのは、やはり見た目の高級感です。また、その素材の力ですが、保温力が素晴らしいです。プレデンシアは、浴槽の素材の違いのほか、水栓金物等も細部にわたるまでヨーロッパよりの輸入物を採用しています。全てにおいて、デザイナーの仕事の入った、所謂、宝飾品のような扱いなのが、プレデンシアです。鋳物ホーローの浴槽はすなわち、七宝焼きの浴槽です。すごく重いです。3月に仕上がった佐原の現場で、プレデンシアを使いました。基本的に、他社メーカーの最高級の浴槽が、アクリル系の人工大理石です。タカラの鋳物ホーローはその上です。

タカラのホーロー浴槽は、ある意味で特殊なものです。タカラというメーカー、非常に手作業の部分が多く、特に鋳物ホーローの浴槽については、手作業の部分が多いゆえに、表面がピタッと平滑ではなく、多少デコボコ感が残っています。それが、光を反射して宝石のような非常にまばゆい光を放ちます。タカラというメーカー、当社でも扱いの多いメーカーで、品物の良さは間違いなくNO1です。但し、無骨なところがあって、特にキッチンなどはデザイン的にシンプルなので、若い方には好まれません。しかし、定価で30万円位の価格差は、その品物の価値として考えたら、正直安いです。

ただし、ココが大事なのですが、タカラというメーカー、すごく固いしっかりとしたポリシーを持っている会社です。日本全国どこで誰がいつ買っても、同じ仕入れ値で、値引き交渉は一切応じてくれません。したがって、ほとんどの場合、定価販売です。その分、一般のお客様の見られるカタログの表示単価が、他社の同等品に比べ安く表示されています。たとえば、タカラの定価100万円のものは、他社の同等品になると定価160万円位になります。それだけに、商品に自信を持っているということでしょう。他社のものは、仕入れ価格は3割、4割値引き可能のものもたくさんあります。

結論。私が今までに見てきた、使ってきた中で、予算に関係なく考えるとしたら、キッチンも風呂もタカラが一番品物が良いです。頑丈で、汚れなくて、長持ちします。システムバスの中で、NO1はタカラのプレデンシアでしょう。

気密性の考え方は、ポリスチレン断熱材を構造体にシーリングテープで処理することにより出来ると考えていいでしょうか? 2001/06/17

正解です。
構造体の内側は、通気していることになります。その結果として、外側の断熱材は、断熱性及び、気密性という2つの重要な役割を持ってしまうことになるという結果が生まれてきます。内断熱の家は、グラスウールを使用しているため、この方法は使えないことになります。ビニールシートのようなもので、気密を得る方法しかなくなってきます。すると、長い期間には機能しないかも知れないというリスクになりますし、薄皮一枚の不安が増長されてくることになります。

現在施工しているSCフォームという断熱材が、断熱のラインであり、気密のラインでもあります。さらに防水のラインでもあります。補足ですが、一番難しい部分が下屋のあるお風呂の屋根と壁の取り合いの部分、そして、バルコニーの付け根の部分です。

南側の遮熱に適する方法があれば教えて下さい。 2001/07/15

SCの家「夏の過ごし方のアドバイス」という資料を、引き渡し時にお渡ししますが、基本的には、カーテンや雨戸が一番有効な手段です。外出するときなど、雨戸やカーテンを寄せて外出することを進めています。それだけで、家に帰ってきたときにムッとする暑さがありません。これは、家の中にいるときも同様です。
年配の人になると、この辺は良くご存知で、言わなくてもそういう住み方をしているのですが、最近の方は、日中にカーテンを寄せるということは考えにも及ばないようで、私がアドバイスさせていただいている状態です・・・。

玄関ドアを開けた瞬間は、暑いという感覚がないのです。 2001/07/22

実感していただけましたか?実は私も、ソーラーサーキットの家を不思議に思ったのは、真夏の現場の中に入ったそのときなのです。人間は、予測する力がありますので、家に入るときに自然と暑さを予測するんですね。しかし、予想に反して暑くない。これは不思議なことです。ソーラーサーキットをやってよかったと思う、その時です。
先日も龍ヶ崎の大工さんがSC住宅を手がけようかどうしようか迷って、現場に勉強に来たのですが、目をクリクリさせて驚いていました。目では見えないことですが、なんとなく不思議な感覚を実感する、そんなことが出来る家です。同じような実感をしていただいて、とてもうれしく思います。

ベランダの付け根部分のアウターサーキットはどのような構造になっているのですか? 2001/08/19

外断熱、及びソーラーサーキットの考え方でいえば、ベランダは外の部分で、断熱するラインの外側に位置するものという扱いです。したがって、ベランダがついている壁面で断熱材を張り上げ、ベランダは外部ですので断熱構造にはしません。ベランダがついている南面の壁がフラットに断熱ラインとしてつながっています。

アウターサーキットは、上記の理由により、ベランダの下部の壁から上がってくる通気ラインは、ベランダのついている壁の中を通るようになっています。ベランダにもアウターサーキットの通気下地はあるのですが、これが縦に横にと桟の間があいていて空気を上へ、横へ逃がしてゆく構造となっています。わかりにくいと思いますが、ベランダはアウターサーキットはあっても断熱ラインからは外れているということです。アウターサーキットは断熱ラインの外に位置します。

一言で言って、ベランダは、あってもなくても断熱には関与しないということです。あくまで、とって付けたような別構造体としての考え方をするからです。アウターサーキットは、ベランダの付け根の部分で、壁ラインのアウターサーキットのを作ったうえでベランダを施工しているので、ベランダでアウターサーキットがとまってしまうことはありません。上に空気が行かない場合は、横へ空気を逃し、それでもまだ上へ空気が通れない場合はまた横へ逃しと言う具合に、上へ、横へ、上へとアウターサーキットはつながっています。

米ヒバ土台に関して質問なんですが、この材は、芯持ち材ですか、芯去り材ですか。芯持ち材の方が腐りにくく、堅く荷重に耐えると聞いたんですが。 2001/08/21

芯去り材です。先日お話したとおり、芯持ち材は狂いが多く、土台としては使うことはお勧めできません。材木は芯持ち材のほうが強いというのは本当のことですが、材として使うには適材適所があります。主に芯持ち材として使うものは、柱などです。その他は、芯持ち材を使うと、ねじれたり、そったりといった現象が生じ、瑕疵が生じます。国産の青森ヒバが使えないというのも、そのためです。特に、常時雨が掛かる部分ではないですし、樹種そのものが耐久性の強い木ですので心配は無用です。

家というものは? 2001/11/11

何から書いて良いか、説明して良いか、うまく説明できずに申し訳ありません。家というものは、私が思うに商品ではないと思うのです。家を売るという感覚で住宅の仕事をしている人も数多く、自分も住宅メーカーの営業をしていた頃に大変矛盾を感じていたことが多かったのです。

自分の実家が材木屋ということもあり、木造建築というものは比較的近い物に感じていたのですが、私が家に帰ってきて、工務店や建設会社、メーカーに営業を始めたとき、時はバブルで、誰も家の本質や、構造などにこだわる者はなく、私がこれからはこういう時代になる、もっと勉強して良い家を造って欲しいと言っても、誰も聞いてはもらえず、今では当たり前のバリアフリーや高断熱という時代の要求にさえも見向きもされませんでした。殆どの作り手が、「構造や材料などお客様にはわかるまい、そんなものに金を使うなら豪華なキッチンや風呂にテレビでもつけてやった方がずっと喜ぶ」と言い換えされてしまう時代があったのです。

今のローコスト系メーカー住宅と同じです。バリアフリーや高耐久、高断熱、高気密等、それがもうセールストークにならないので、今度はオマケに頼る。エアコンをつけます、カーテンをつけます、はたまたテレビやプレステやビデオまで・・。以前、Tホームの営業マンにあったときは、抽選で車をつけるなんてこともやっていたそうです。そんな家を建てる人は、家が欲しいのか、オマケが欲しいのか?自分には見当もつきません。そんなサービス?でお客様をつり、家を売るならば、家こそがオマケなのでしょう。

佐原にそういう人がいないのならば、自分がやろう、それが桶市ハウジングの成り立ちです。それまでは大工や工務店、メーカーに材料を買ってもらって生計を立てていましたが、得意先が向上心がなければ共倒れです。大きなエリアでは無理ですが、少なくても佐原市近郊については、純粋に良い家を供給できる業者は必要で、ないならば自分がなろうと思っただけなのです。

おかげさまで、最初の頃は見えない部分にお金をかける家造りは、同業者にバカにされました。儲からないだろうと。しかし、現在佐原市ではずいぶん仕事をさせていただきました。モデルハウスはありませんが、自前の実験棟はあります。何でも自分の目で見なければ気が済まないたちなので、新しい技術を導入するときは実際に自分でやってみて、見てみて、それから判断を下します。結果的に、いろいろな家をやっていますが、たどり着いたのがソーラーサーキットだったわけです。私に答えられることは、即座に何でもお答えします。良いことも、悪いことも、すべてありのままにお話しします。どうぞ、疑問点等生じたこと、わからないこと等ありましたら遠慮なくご質問下さい。

冬場の住まいのメンテナンス 2001/11/15

先日、お伝えすることが出来なかったメンテナンスのことをお伝えします。
1.和室の障子をピタリとしめておくと、サッシに結露を起こします。その場合は多少隙間をあけて空気の出入りを促してください。
2.これから乾燥の激しい時期に入ります。当社の構造材はすべてムク材ですので、まれに柱が暴れて、ドアが閉まりにくくなったり、サッシやドアの枠の周辺の壁に亀裂が生じる場合があります。その際は、ご連絡下さい。修理にお伺いします。
3.和室の建具は、注文制作のものです。多少スベリが悪くなったりする場合がありますが、それは建具が湿気の影響で痩せたり太ったりしていることが原因です。上記2.3のケースは毎年乾燥が収まった頃の季節、3月以降にメンテナンスに回っていますので、その際はご報告いただきますようお願い申し上げます。
4.畳については、新床の時はカビが生えやすくなっています。最低でも2~3日に一度は乾拭きをしてください。取り急ぎ、以上です。

FPの家に対する考え方はいかがでしょうか? 2001/12/26

FP工法は、内断熱(充填断熱)工法です。北海道の松本建工という会社が開発した工法です。壁の中に隙間なくウレタン断熱材を詰め込み、無結露保証10年というものをやっています。基本的には、トステムのスーパーウォール工法の高級仕様と言ったところでしょうか。

SCの家との違いは、まず断熱材。SCはポリスチレン断熱材、FPはウレタン断熱材。断熱性は、ウレタンの方が若干良いです。しかし、ウレタンは年数と共に劣化し、どんどん痩せてゆきます。性能の維持できる年数は3年から5年ほどでしょう。また、ウレタンは火災時などの燃焼時に、青酸ガスを発生します。すってしまうと、致死率はかなり高いものとなるでしょう。構造的には、基本的に筋違のないパネル構造になります。結露はしないと言っていますが、そのパネルが材質的に合板ですので、ウレタンの劣化と共に合板の劣化も考慮しなければならないでしょう。構造体内の空気循環構造もありません。
住み心地の点では、高気密高断熱住宅ですので、冬は暖かいです。しかし、SCと違い着替えることは出来ませんので、実は夏が暑く、その辺の工夫が必要と聞いています。小屋裏は屋根断熱ですので使えますが、床下は基礎断熱ではないので従来の家と同じです。SCの家を知らなければ、かなり良い工法と思います。少なくても個人的にはOMソーラーよりはずっと良いと思っています。FPは宣伝通り、魔法瓶のような家です。

住まい方が大事。 2002/01/12

あけましておめでとうございます。
いよいよ寒くなってきましたが、住み心地に不満がないようで、とりあえず安心しております。デロンギのオイルヒーターは私も利用しています。寝室が8帖なのですが、北側で締め切ってしまうと少し寒いので、寝室で使ったのですが3時間ほどすると逆に暑くなってしまい、急いでスイッチを切り、建具を開けて開放したという失敗を一回しております。前の家ではなかなか暖かくならなかったのに、意外な効き目でびっくりしたという経験があります。現在は、いろいろな部屋においてみて、ちょうど良い部屋の大きさを何となく見つけました。しかし、デロンギの暖かさは何となく暖かいというエアコンのような暖かさとはちょっと違う暖かさですね。

ちなみに、年末に案内した加湿器ですが、これも我が家では使っています。松下電工のイオンミスト加湿器です。これも家の中をいろいろといったり来たりしながら、やっとベストポジションを見つけました。加減や、場所で結露を起こすんですね。現在我が家の湿度は45%位を維持しています。

ソーラーサーキットの家は、住まい方というのがやはり大事で、なれるまでにはそれ相当の時間を要すると思います。快適さも、実際は比べてみなくてはわからないというのが本当のところではないでしょうか?私の父は、毎朝起きたらすぐに室温計を見るのが日課だそうです。昔の家に比べて、およそ8度~10度暖かいと驚いています。それも、数字があるのでわかるのでしょうが、感覚としては、慣れるのが早いのが人間の優秀な部分ですので、わからないのではないかな?と思っています。なにはともあれ、不思議な家の快適さというのでしょうか?ご満足頂いているようで、作ったかいがあったと胸をなで下ろしています。

是非、時々住み心地の感想をお寄せ下さい。今年も、ソーラーサーキットの家を建てたいという人は数多いです。皆さんが一番知りたいことは、実際建てて本当によいのか?という部分なのです。これも私たち作り手が、いくら良いと説明しても、所詮はセールストークになってしまうので、言いたくても言えないのが本音です。

三種換気だともう少し寒いのではないのかと考えます。 2002/01/22

お察しの通り、冬場は第3種換気の家は、気密が良いほど給気口より入ってくる空気が冷たくて、結構気になるということを言われているお宅もあります。経費は掛かると思いますが、第1種のほうが住み心地は良いようです。

「いい家が欲しい」で輻射暖房のよさが強調されていますが、お勧めのメーカーを教えてください。 2002/03/06

「いい家が欲しい」では、クレダを推奨していますが、私個人としては、あまりお勧めしません。蓄熱式という原理、効用は良いのですが、メーカーがアメリカのゼネラル製であり、機械的な故障にどのくらい対応してくれるかが未知数な為です。そのため、当社ではクレダと同じ蓄熱式ならば、国産メーカーのもので北海道のメーカーなのですが「アルディ」という蓄熱式暖房機があります。また、外国製ですが販売を松下が行っている「ユニデール」という商品もあります。こちらはかなり大型のものもあり、メンテナンスの窓口がしっかりしているのでお勧めです。

田舎の広い土地での高気密高断熱にする必要性に対し、十分な回答ができないままでおります。 2002/09/14

必ずしも家を高気密高断熱にする必要性ですが、これは特にありません。個人が生活するうえでの快適性を求めるものですので、個人の自由です。というのは、高気密高断熱の家が生まれてきた背景には、国の省エネルギー政策があります。家の中の生活に必要なエネルギーを節約するためには?という発想から高断熱という概念が最初に生まれました。それ以前の住宅には、ご承知の通り断熱材は入っていません。

その当時の技術・知識では、省エネにするには断熱を高性能にするという発想しかなかったのです。そして、断熱材の入った家が作られるようになって約20年後、断熱を良くすることで結露という新しい問題が出てきたことに気づいたわけです。その結露は、建物の見えない壁の中、床下、屋根裏で発生し、すぐにか気づかない部分だったので、わかるまで時間がかかったのです。結露の問題を解決するには?という概念がこのときに生まれました。それでわかったことが、断熱と気密は一緒である、表裏一体であるという結論でした。つまり、断熱の必要性は、住宅の住まうということに省エネルギー対策のため、気密は断熱することによって発生する結露を抑制するために必要なものなのです。

気になさっている部分は、気密の部分と思います。

高気密という言葉から受ける印象が強いので、誤解を招きやすいのですが・・・。高気密=外の空気を入れない、風を入れないということではありません。高気密工事とは、今までの家で知らないうちにできていた隙間を塞ぐという意味です。例えば、窓をピシャリと閉めたつもりで実は5ミリくらい気がつかないで開けっ放しだった窓を、ピタッと閉めてやるというのが高気密工事です。閉めるときは閉める、開けるときは開けるというのがソーラーサーキットの家です。それに対し、一般の高気密住宅は、閉めっぱなしです。この一般の高気密住宅が外の環境との間に、壁を作った家の工法です。

部屋には窓があります。外が晴れて気持ちが良いときは窓を開けて過ごすことでしょう。部屋はこれで同じです。ソーラーサーキットはこの窓が基礎や壁、屋根裏にもついているのです。つまり、樹木の間から流れる冷風を取り入れたいと思った時は、この構造体についた窓を開けることで、室内のみではなく、構造体の中にもこの冷風を取り入れることができるのです。夏には、このように自然の風を室内、壁の中、床下、屋根裏にまでも取り入れて過ごすのが夏の過ごし方であり、寒い冬には、外の冷たい冷気が家の中に入らないように、窓を閉めることができる、2通りの季節に合わせた切り替えができる家なのです。

つまり、自分の判断で手動により、高気密住宅と、高気密住宅ではない、普通の昔の民家のような住宅を一つの家で切り替えることができる家が、ソーラーサーキットの家なのです。
そして、湿気を含まない断熱材で構造体の外側からすっぽり包まれているので、家のどの場所でも殆んど温度差がなく、高気密にしなくても構造体の中の壁に結露が起きないのです。
実は都会のゴミゴミした密集地よりも、田舎のような家の周りに広いスペースを取れる条件のほうが、SCシステムの効率は格段に向上します。風の通りが良いためです。
換気は人のために、通気は建物のために・・。

今の家は昔ながらの木造住宅で冬はすごく寒いこともあり、暖かく、快適で、また家族に喘息・アトピーの子供もいますので健康面にも配慮が欲しいです。

私の子供も下二人が気管支が弱く、末っ子は喘息の認定もする直前で用紙ももらってきたほどでした。しかし、現在の家に引越ししてからは、夜中や明け方に咳き込むこともなくなり、現在は直ったといって良いくらい元気です。夜救急にかかることもなくなりました。家は健康の源なのかな?と思い当たることが、私の家内は感じているようです。家内は仕事をしていない、全くの素人ですので、その意見は私の大変良いアドバイスになっています。

その家内と長女は化学物質過敏症です。近くの住宅展示場の家を見に中に入っただけで15分といられません。一昨年の夏にわかったことでした。その秋に、「思うところあって」建築を始めたのが、先日見ていただいたモデルハウスです。私の子供たちは、もう現在の常識になっているハウスメーカーのつくる建材だらけの家には住むことは出来ません。そういうものとは、全く違う、自分の子供たちが住める家を町の人に見せてやりたいという気持ちで、全く薬剤を使用しない、建材を使用しない家を造りたかったというのがその思いです。

「いい家が欲しい」も読みましたが、そのインパクトゆえに多少疑問も残る本だとも感じたのですが。

少し、大げさな言い回しの部分もありますが、基本的に嘘は書いてないです。私自身、読んだときに、正直こんなこと書いてしまっていいの?と思ったほど、現場では「これはしょうがない、あたりまえのことだから」と思っていた業界の常識の部分も、メスを入れられていました。それが、内部結露の問題でした。
SCの家を取り組むまでは、多少の結露は覚悟の上で施工せざるを得なかったというのが現場の常識でした。外壁通気工法(SCでいうアウターサーキット)というものが現在ほとんど全ての家で10数年前より取り入れられていますが、これは根本的に内部結露が発生するのがわかっているので、それを乾かすためにとられるようになった工法なのです。この本は貴重な一冊です。必ず読んで欲しい本です。

住宅関係の本は、宣伝本ととれるものが多いように思います。断熱に関しては、現状SCのシステムが最も優れていると思いますが、施工次第だなとも思っています。

確かに、施工次第です。私の属する茨城県を主体とする「四季の家づくり東関東SC会」も40社が加盟していますが、私が自分の目で見てその現場を確認し、自信を持って紹介できる他のSC工務店はホンの数社しかありません。最近加盟した見ていない工務店も半数以上なのですが・・・。まだ1棟も施工していない実績のない工務店さんも10社以上います。

全国的に見ると中にはソーラーサーキットだからという理由で、その他の部分はさして気にしないで家作りをしているところも見かけられます。「いい家が欲しい」の影響もあると思いますが、外断熱・二重通気工法のソーラーサーキットの家を始めるだけでお客様が増える、売り上げが増えると思って始める工務店も少なからずあるようです。

私は、外断熱・二重通気工法のソーラーサーキットの家という工法は、断熱の方法の1つであり、家作りの根本ではないと、SC会で講演させていただいたことがあります。私はSC会の広報部長をやらせていただいていますが、SCの家というものは、数ある断熱方法の1つであり、家作りとはその他の部分がその会社の特徴や姿勢を現すもっと大事なものだと考えています。

ご覧いただいたモデルハウスも、今でこそソーラーサーキットの看板を大きくかかげ一般公開していますが、今年の4月10日までは、SCの大きな看板も家の中にカタログ、パンフレットさえ置いていませんでした。完成より、約1年間、自前のSCの家を使って丸1年間いろいろなデータ収集をしていました。また、前述の通り、断熱の方法として私が一番いいと思うのが、結果、ソーラーサーキットだっただけで、それがこの家の特徴ではない、その他の部分こそが当社の造る家作りの根本であるという意識があったからです。

一般公開するようになったのは、カネカのほうで新しく組織した「SC体感ハウスネットワーク」に参加するためです。当初、千葉県内では当社を含めホンの数件しか体験宿泊ができるSCの家はなかったという理由から、参加させていただき、公開するようになりました。

設計はどなたが担当されるのですか?構造計算は行われるのですか?

設計も見積も現場監理も私が行います。構造計算も当然行います。柱一本一本まで、かかる力を計算しています。

インテリアコーディネートはどのようになるのでしょうか?

当社は注文住宅ですので、基本的にはお客様の希望で、お客様先導で行います。その過程で、ご相談を受けた場合は私が内装や空間の作り方などアドバイスさせていただきます。イメージだけ伝えられて、おまかせで頼まれてしまうことも結構あるのですが・・・。
また、ご希望であれば当社の専属デザイナーをお付けすることが出来ます。デザイナーと造る家作りも当社の得意とするところです。もちろん、その場合は別途デザイナーのデザイン料が発生します。

耐震強度はどのように確保するのですか?ダイライトパネルを使用する?

耐震強度は、在来工法ですので従来の筋違で強度確保します。ダイライトパネルはプラスアルファとして考えています。通常ダイライトを使う場合は筋違をとるような施工方法が主流なのですが、私はダイライトをそこまで信用していません。ダイライトを使う場合でも、筋違はとりません。筋違で十分な強度を確保した上で、あくまでプラスアルファとしてダイライトを貼ります。

無垢材を使用するとの事ですが、木材に割れが入っても構造強度上問題ありませんか?

全く問題はありません。割れはムク材を使う以上、避けては通れないものです。しかし、その割れをみて、また、割れる音を聞いて不安になる方も少なくありません。乾燥する過程で、芯持ち材で割れない木はありません。建築の際に含水率18%~20%以下に乾燥させて使用するわけですが、家の材料として完成し、生活する家庭では、エアコンや暖房の影響もあり、その含水率が冬場だと9%程度にまで落ちます。その際に割れが生じます。芯持ち材の割れは、強度が出てきた証拠です。問題ありません。逆に、危ないのは芯去り材(芯がない木)の割れです。

SCの家は何故坪単価が高いのですか?

普通の家とSCの家の坪単価の違いは、材料コストと手間の差です。当社の坪単価設定でも普通の家では建築本体価格418,000円(m)を表示していますが、同じ内外装、設備機器等で578,000円です。他社のように普通の在来軸組み木造で、そこそこ内外装を凝ったもので坪55~60万円位でしょう。

材料費の違いは・・。
1.アルミサッシと樹脂サッシの単価の違い。約3割り増し

2.グラスウール・ロックウール断熱材と高密度ポリスチレンSCフォーム断熱材の単価の違い。約4倍

3.気密工事に使用する材料費の違い。気密断熱パテ、気密シーリングテープ。一般に市販されているものに対して2割り増し。

4.基礎工事の配筋、コンクリート厚の違い。普通はシングル配筋ベタ基礎でベース厚150ミリがSCはダブル配筋ベタ基礎でベース厚200ミリ。基礎断熱一体打ち込み。一部独立基礎構造。基礎工事として約10~15%増し。

5.シロアリ対策。普通の家は防蟻剤塗布がSCはターミメッシュ。2階建て40坪程度の家で防蟻剤塗布は約40000円程度が、ターミメッシュは約60万円。

6.換気システムの性能・仕組みの違い。普通のダクトレス第3種換気システムは約15万円以下、SCのフルオート熱交換式第1種換気システムは約96万円。

7.屋根の構造が、普通の家は桁に垂木、野地、ルーフィングで瓦で仕上がりだが、SCは桁に垂木、野地、ルーフィングの上にもう一度、断熱材、垂木、野地、ルーフィング、瓦と、屋根を2回つくる。結露のない完璧な屋根断熱をするため、また、屋根にも通気層を設けるために、同じ大きさの屋根下地を2回作らねばなりません。したがって屋根工事は2倍。

手間ですが・・。
1.断熱施工について、グラスウール、ロックルールを充填するのにかかる日数は、2階建て40坪で約3日、外断熱を気密工事をしながら断熱工事をするのにかかる日数は約3週間。約7倍。

2.電気工事等、設備工事について、普通の家はエアコンの貫通穴や、電話線、電気の通線にそのままドリル等で穴を開けて線を通して終わりですが、SCの場合、外断熱の気密工事を維持するために、電話線、電気の通線、エアコンのスリーブ等全ての貫通工事を事前に塩ビ管等のスリーブ管をサヤ管として施工し、気密断熱パネ、気密シーリングテープで気密断熱処理、パテが固まった3日後頃に再度通線工事をして、また気密断熱パネ、気密シーリングテープで気密断熱処理、貫通工事をして線を通すまでに普通は1工程のところ、3工程かかります。これが電気、水道、排水、電話、空調工事等の貫通工事全て。

あと、SCの家に関してだけではありませんが、当社の家すべてが標準仕様でオール電化住宅となっています。こんなところです。
ちなみに、SCの家ではなく、ただ単純に壁だけを外断熱工事するだけでも、断熱施工の部分だけで材工で約坪5万円くらい余計にかかります。
いかに、手間のかかる家かお分かりでしょうか・・・?普通の家は、こんなことを考えるとホントに簡単です・・。

上記の通り、お金のかかる部分は、殆ど家が出来上がると見えなくなってしまう部分です。故に、かなり意識の高い人、勉強をしていろいろと知ってしまった人でなければSCの家は建てられないかも・・。「実はスゴイんです。この家は。」という家なんです。よく言われますが、外観や内装の仕上がりからみると、SCの家はあまり高い家に見えないと言われます。これも、実際お客様に言われることが多いです。

家中の温度差について実際どうなの? 2004/03/14

OBのお施主様より・・・SCの家に住んで2年、どこの部屋に行っても温度差がないというのは、やはり間取りに左右されることが多いようです。私の家は和室の続き間があり縁側が南西に面しています。ガラス面が多く日差しも強いので和室はとても暖かく快適ですが、その場所と和室の裏側(北側)の廊下は室温が一緒かというと、やはり違います。住み心地が左右されるわけではないですが、間仕切りを少なく、建具を開け放してという工夫をしていても、方位による日差しの強さは検討の余地がありそうです。

過乾燥についてアドバイスがあるか? 2004/03/14

SCの家に限らず、高性能な高気密高断熱という家は、性能がよければよいほど乾燥気味になります。また、空気を汚さないように、開放型の暖房器具ではなくエアコンや輻射熱の暖房を使えば使うほど乾燥のリスクはあがるようです。温度を上げれば湿度は下がるというのは、どうしようもない原則です。いろいろな加湿による対策を試してください。たとえば加湿器を使う、花瓶など水を多めにおいてもらう、フロのドアを開放していただくなど。

空気がきれい? 2004/03/14

OBのお施主様より・・・食事をするのにも他の場所でするよりもSCの家で食事したほうがおいしい。空気がきれいなのがわかります。都会の雑踏の中の空気と、森林の中の空気、そういった感じがわかります。

換気システムで部屋間の温度差を緩和できるか? 2004/03/14

24時間換気システムは、家の中に風の流れを作り効率的に家中の換気を促すものですが、室温をかき回して各部屋間の温度差をなくすというものではありません。

SCの家の間取りは? 2004/03/14

家中を一定の温度にするには、それなりの間取りが大切です。大きな一つの空間として設計できるならば可能ですが、実際は、特に2階などのプライベートな部屋のドアを常時開けっ放しにしておくということは常識的に無理だと思います。やはり、間仕切りやドア、建具で仕切られてしまうと、仕切られた部屋間の温度差が全くないかというと嘘になります。家中を一定の温度に保つためには、その効果をだすための効果的な間取りというものがあります。但し、若干プライバシーに欠けるのが問題ありと思いますが。

普通の単純外断熱とSCの外断熱はそのくらい違うのか? 2004/03/14

冬はそこそこ暖かいです。違いは夏。想像してください。夏場の暑い日中に炎天下の駐車場に半日くらい窓を閉め切ってとめた車に入るときの暑さを。これが単純外断熱の家です。それに対し、SCの家は炎天下の駐車場に同じように車を止めていても、窓を開けて止めている状態。つまり通気をしている状態です。決して涼しいとは言えないと思いますが、窓を閉め切った状態の車と、窓を開け放していた車と、どちらが良いですか?窓を開けた車がSCの外断熱構造です。

冬暖かいとは本当にいえますか? 2004/03/14

暖かいというのが、たとえば室温何度以上とか言われると、暖房をしないで朝方17度、18度になっているというのは無理なので、その意味では暖かくないかもしれません。実際に期待度が高いので、この程度か、と思う方も少なからずいらっしゃいます。しかし、例として、昨年6月にお引渡しさせていただいたお客様に先月2月にお話を頂きまして、17度とはいかないが、期待した以上に暖かい家なのでビックリしているとのお言葉を頂きました。ちなみに朝方室温はどのくらいあるのか質問したところ、12度だそうです。この12度という室温、決して暖かいという温度ではありません。なぜ、暖かくてビックリしているといったのでしょう?実は建て替える前の家の朝方の室温が同じ時期で2度だったそうです。なるほど、10度も違えば暖かいはずです。今年の冬はエアコンを10回動かしただけで、父上様は暖房無しでこの冬を乗り切ったそうです。人によって感じ方があるようです。結構寒さには強い方でしたという事で説明が付くかどうか・・・。皆さんでご判断下さい。ちなみに実際にこの12度という室温、室温だけ見ると寒そうですが、体感出来る要素は室温だけではないようで、私は寒いとは思いません。実際暖房は使っていませんから。

換気システムの排気口より冷たい風が吹いてくるのはどうして?(冬場)

24時間換気システムにより給気と排気が強制的に行われているのですが、当社で採用している換気システムはSC-SVというSC純正の熱交換式第1種換気システムです。通常良く使われる第3種の換気システムでは外気の空気が外気温のまま入ってくるのですが、例えば外の気温が2度のとき、2度の空気(風)が家の中に入ってきます。当社で採用しているSC-SVは熱交換式なので2度の空気(風)をいったん機械の中に入れ室内の例えば20度の空気と熱交換して2度の空気(風)を12度程度にして家の中に入れます。熱交換といっても交換できるのはエアコンではないので60%程度しか出来ませんので、家の中には室温よりも冷たい風が入ってくるのです。これが冷たい風を感じる理由です。よって冬場は換気システムを「弱」運転をお勧めしています。また、排気口の真下にいると風を感じやすいのでご注意下さい。ちなみに、お分かりでしょうが・・夏は逆で外の暑い熱気が多少入ってきます。熱交換式でもです。第3種だったらそのままです。ご質問のお客様のところには、1月21日にお邪魔して「強」運転になっていたので「弱」に切り替えて説明済みでしたが、年配の方なので忘れてしまったようで・・。ちなみに、このような換気システムの取り扱い注意はお引渡し時に書面にても交付済みで、お引き渡し時に書面に基づいて口頭でも説明済みです。このホームページにも重複する情報がかなり載っていますのでよく読んでみてください。

小屋裏ダンパーがついていない家があるが・・

当社では小屋裏ダンパーは採用していません。それに替わって小屋裏換気FANを採用しています。これは台風などの暴風雨のときに閉め忘れると雨が入ってきてしまうのでは?という心配から、当社のSCの家はすべてダクト換気扇式の小屋裏換気FANを採用しています。メンテナンス等は特にフィルターもないので必要ありません。

暖房をすると部屋の天井と床に温度差が生じるが・・

これはSCの家とはまったく関係のないことですが、エアコンやファンヒーターで暖房すると暖かい空気は天井の方にたまります。足元は暖かくなりずらいので足元が冷えるといわれますが、SCの家で温度差が少ないというのは機械による冷暖房をしない自然の状態のときのことで、機械的に冷暖房をすれば当然強力であればあるほど温度差は生じます。SCの家だからエアコン暖房を使っても温度差は生じないというのはありません。この場合はその暖房を使った部屋についてだけその部屋の天井と床の温度差が生じると思います。これを防ぐには空気をかき混ぜるしかありません。扇風機を天井に向けて廻したりすると暖房効率が良いというのは聞いたことがあるとも思います。これと同じで、解決の近道は天井にシーリングFANをつけて天井付近にたまっている暖気を下に下ろし攪拌することです。ただし風が生じますので緩やかに・・・。SCとは関係なくこのような暖房を使ったときの温度差は質問が集中するところですが、SCの家は期待度が高いためか、このようなことを不満として相談されることが度々あります。100%完璧なものはありませんので、その辺は誤解のないように良く勉強して頂きたいと思います。

部屋の乾燥がきになるのですが、こんなものなのか?

この問題は毎回出るところなので、昨年の説明会でも説明済みですし、このホームページにも数年前より記載済みです。ご参照下さい。高気密住宅は乾燥しやすいのです。これもSCの家に限ったことではありません。以下に当社ホームページの「生活の知恵」コーナーに記載のアドバイスを転写させていただきます。

特に高気密高断熱住宅の場合ですが、高性能な住宅ほど冬場の室内は乾燥する傾向がございます。これは暖房を使ったときに顕著に現れる傾向があります。これは暖房器具として空気を汚さないよう開放型ではなく密閉型といわれるFF式暖房や、空気暖房の蓄熱暖房機、床暖房、エアコン暖房などを使用したときに特に感じるようになります。開放型といわれる普通のストーブや石油・ガスファンヒーター等は直接室内で燃焼させるために水蒸気が多分に発生しますが、密閉型は燃焼ガスを直接外部へ放出しますので室内に水蒸気は発生させません。温度が上がれば湿度が下がるのが冬場の日本の気候特性です。過乾燥を防止するためには住まい方に若干工夫が必要です。加湿器を使う事は大前提ですが、他にも換気システムの運転を弱運転にし、お風呂から出た際はドアを開放したままにしてその湿気を室内へ入れ、鉢植え等の観葉植物をおいたり、熱帯魚など水槽を置いたり、洗濯物を室内干しにしたりといった工夫をしてみてください。湿度が30%以下にならないようにお気をつけ下さい。

暖房はどうやったら良いか?

いろいろな暖房方法がありますが、大きくはエアコン、ファンヒーター(ストーブ)、蓄熱式暖房機になるのかなと。先日日経新聞社発行の住宅雑誌の記事の中で暖房方法による室内乾燥の違いは?という記事が掲載されていました。ファンヒーターが一番暖かく、次にエアコン、蓄熱は一番室温があがらなかった。室内乾燥はファンヒーター、エアコンは一番乾燥する、蓄熱式が乾燥の具合は一番緩やか。ファンヒーター、エアコンは室温の割には風が気になる。こんな結果です。私もモデルハウスの暖房器具を1月末にファンヒーターから蓄熱式に切り替えたのですが、実に具合が良いです。ファンヒーターは直ぐに暖まるし暖かいが暖まりすぎて乾燥して部屋内の上下の温度差がかなりある。エアコンも暖かさではファンヒータにかないませんがソコソコ暖かく、しかし、部屋内の上下の温度差はかなりありました。どちらも暖かいのですが両者とも風と天井と床の温度差が気になりました。蓄熱式はというと室温はいいとこ19度から20度までが限界。それ以上はあがりません。しかし、ファンヒーターやエアコンに比べて風も感じず暖かい、温度差も感じません。ファンヒーターやエアコンに比べると室温は4度から5度低いのですが十分満足できます。部屋の乾燥度もファンヒーターやエアコンに比べてそんなに気になりません。特別寒がりの人は補助暖房としてハロゲンヒーター等をお勧めしますが、私の体感としては蓄熱式が一番良かったように思います。その性質上、基本的に24時間全館暖房という感じになるので、それも心地よかった原因かと・・。実際、部屋内の上下の温度差はエアコンほど気にならず、とはいっても2階と1階は3度ほどありましたが・・。蓄熱暖房機1台で2階建て住宅1棟ソコソコ全館暖房できるなら買いですね。欠点は放熱しすぎると夜まで熱が持たなくなるリスクです・・・。その辺は使い方ですね。あくまで補助暖房の必要性は忘れずに。私は室温18度で十分暖かく感じる人なので快適ですが、個人差がありますから。足元が冷える方は足元にハロゲン等の輻射式暖房器具を併用しましょう。暖房は下から、冷房は上からが基本です。

住んで8ヶ月になるが機械のほうは見たことがない、大丈夫なのか?

基本的に換気システムのお手入れ、フィルター掃除は3ヶ月に1度はお願いしています。フィルターの掃除はエアコンのフィルター掃除と同じようなもので、このフィルター掃除の方までは当社では特別申し出がない限りやっていません。お引渡し時に機械の開けて実際にやってみせて説明していますし、その旨書面で赤字で記載して手渡し済みです。3ヶ月点検の際は当社でフィルター掃除の確認をさせていただきましたが、ご自分の家ですので、出来るだけ日々のメンテナンスはご自分でお願いしています。できない時、分からないときはお電話くだされば直ぐに伺って対応させていただきます。これは24時間換気システムを採用しなければならなくなった今の住宅事情では避けてはは通れません。機械の故障や不具合は何らかのエラー表示が出ますので当社の方でもちろん対応させていただきますが、普段のフィルター掃除までは特別いわれない限りは当社ではメンテナンス事項に考えていません。お自分で責任を持って3ヶ月に1回のフィルター掃除をお願いします。また、建物本体の定期点検は引渡し後3ヶ月、1年、2年となっています。その間、後でお気づきの際はお電話下さい。よろしくお願いします。

今日は貴重なイベントに参加させて頂いてありがとうございました。妻もとても分かりやすい説明でしたといたく感動しておりました。SCに関しては確かにかなり期待度は高いのでOBの方からの不満?とも取れるご意見には少し驚きました

今日はありがとうございました。今日来たOBのお客様は昨年夏にお引越しされた人なのですが、もともと<説明会の>冒頭でもあったように汗をかくほど部屋を暖かくしないといられないという、エアコン(ストーブ)がんがんの生活をしていた方です。SCなら大丈夫との期待度が高く、先月もエアコンの利きが悪いのではと呼ばれていっています。暖かいと感じる室温がすごく高いんです。お年も7*歳?と高齢で、自分で言ったこと、聞いたこと忘れてしまうんです・・・。危険なのですべて紙に書いたものを持っていって説明しているのですが、そのときは理解できるのですが、一週間もたつと忘れてしまうんですよね・・。エアコン暖房の温度差の件、換気の冷たい風の件、今日の説明で4回目です・・。

小長谷さんのおっしゃるとおり100%という訳ではないので,実際建てたら住まい方も考える必要性があるということを学びました。

住まい方にはいろいろと工夫が大切です。いろいろと私もOB施主様にお聞きして情報を流しています。乾燥の件や、梅雨時の過ごし方の経験は大変参考になりました。

エクセルウィンドについて、素材が樹脂でできているので,経年劣化(変形,変色)についてはどうか?

素材的に変形は無くとも、僅かな劣化はあると思います。しかし、その劣化がどのくらいのサイクルで?と言えば、通常家の寿命とされて
いる期間は問題ないと思います。変色についても白を選んでいる限り大きな問題は無いと思います。エクセルウィンドウの白は色をつけた白ではなく、樹脂という素材の白そのままだからです。少なくともアルミと比べるならば、樹脂のほうが耐久性は高いのではないでしょうか?アルミは金属なので耐久性も高く安心に思うでしょうが、アルミも腐食するのです。それに対して樹脂は腐食しません。ようは大きな心配は無いだろうということなのですが。これは樹脂の原料を扱っている鹿島のある工場の社長さんから聞いたことなので本当でしょう。しかし、思いますと書いたとおり、何年は大丈夫というのも具体的にはいえないんですね。アルミも樹脂も。

SCフォームについて、以前フジコーの村岡さんに旭化成のネオマフォームと比べて性能的にはどちらが優れているのか?尋ねたところ,単体の性能的には後者、トータル的には前者とお答えいたのですが実際のところどうでしょう?

断熱性能だけ見ればネオマフォームのほうが性能が良いです。板状断熱材でネオマフォームほど断熱性能が高いものはありません。しかし、弱酸性という性質が私は気に入りません(個人的見解です)。弱酸性の断熱材を鉄製の釘で留めるのでしょうか?SCフォーム、つまりポリスチレンはウレタンよりも断熱性能は劣ります。しかし、自己消火性を持ち、ノンフロン、両者に比べて抜群の吸水性の低さ、これが建築材として優先して考えるものです。ウレタンは燃えるときに有毒ガスを発生させます。ネオマは弱酸性、ポリエチレンは青白い炎を出して燃え広がる・・。トータル的に前者とはその意味です。

ターミメッシュフォームについて、10年の保障期間後の点検及びメンテはどうなるのか?

点検業務は基本的にありません。施工後に完成検査をして問題なければそれで終わりです。点検、メンテが必要になるのは、施工後に不慮の事故等で破損してしまったとき等でしょう。基本的にメンテナンスフリーです。これがターミメッシュのすごいところです。

妻がかねてより気にしていたことなのですが、夏場にエアコンを使用した場合、基本的にはダンパーを開けた状態での使用となるのでしょうが、閉じて使用した場合、開けて使用した場合、どのくらいの違いがあるものなのでしょうか?

ダンパーを閉じてクーラーを使用したほうが利きはいいです。高気密状態ですのでロスが少なくてすみます。しかし、ダンパーを閉じてクーラーをやる必要は無いと思います。実際空けたままクーラーを使ってます。普通の家でクーラーをやっているのと変わらないですから。かえって芯まで冷えるほどのクーラーの利きではないほうが好まれる人もいると思います。このような人がSCをお建てになるとハマリますね。クーラーが嫌いで扇風機で何とかなっちゃうひと、このような人はバッチリ期待通りです。あまり神経質にならないで過ごすというのも、SCに住む上での住まい方の工夫(コツ)の一つです。もともと曖昧な部分を良しとした工法ですので・・・。(高気密とそうではない家の両立という意味で・・・)