2026/03/05
住宅展示場の家が大きいワケ
先日、お打合せの際に出たお客様との話。
他の会社はどんな家なのかを見に住宅展示場に行った際に、まず家の大きさに驚いたとのこと。

玄関も広く、リビングは吹き抜け、2階にはゆったりしたホール。
間取り図を見ると40坪、50坪、なかにはそれ以上の家も珍しくありません。
初めて見学された方は、最近の家はこんなに広いのかーと感じるかもしれません。
ですが、実際に建てられている住宅の平均を見てみると、少し事情が違います。
国土交通省の住宅着工統計を見ると、注文住宅の平均床面積はおおよそ30坪前後。
地域差はありますが、展示場に建っている家よりひと回り以上コンパクトなのが一般的です。
では、なぜ住宅展示場の家はあれほど大きく作られているのでしょうか。
理由はいくつかありますが、一番分かりやすいのは見せるための家だから。
住宅展示場のモデルハウスは、実際の生活をそのまま再現するというより、その会社のデザインや設備、空間の雰囲気を体験してもらうための建物です。リビングを広くしたり、吹き抜けを設けたり、部屋数を増やしたりすることで、会社の特徴を分かりやすく見せることができます。

また、展示場という場所自体も影響しています。
多くの人が見学に来る施設なので、ある程度の見栄えやインパクトが必要になります。限られた敷地の中で、うちの会社の家はこんな雰囲気ですよと伝えるには、どうしてもゆとりのある間取りになりがちです。
もちろん、展示場の家が特別というわけではありません。
実際の家づくりでは、土地の大きさや予算、家族構成によって最適な広さはそれぞれ変わります。
30坪の家でも暮らしやすい家はたくさんありますし、逆に広さがあっても使わない部屋が増えることもあります。
住宅展示場は家づくりの参考になる場所ですが、そこで見た広さがそのまま標準だと思ってしまうと、少し現実とのギャップが生まれることもあります。大切なのは、どれだけ広いかよりも、どんな暮らし方をしたいかです。

家族の生活に合った間取りや空間の作り方を考えていくと、必要な広さは自然と見えてきます。
展示場の家を見学するときは、「この広さが必要かどうか」という視点で見てみると、家づくりのヒントが見えてくるかもしれません。

家は完成したときより、住み続けていく時間の方がずっと長い。
展示場の広さに惑わされず、自分たちに合った家の大きさを考えることも大切だと思います。
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