2025/10/30
ヒートショックの現実と家づくり
秋を感じる間もなく、肌寒さを通り越して寒くなってきた今日この頃。寒くなってくるとニュースやメディアで話題に上がるのがヒートショック。
実際に、浴室やトイレで急変される方は少なくありません。私もそうでしたが自身が若いころはピンとこないものですが、50歳を超えると昔より寒がりになったような気がします。そうした体の変化とともに、家の性能が命に関わるという現実を痛感します。

ヒートショックによる死亡者数は、交通事故死者数を上回る。これは今の住宅業界では常識です。
しかし、一般の方々にはまだまだ知られていないのが現状。
冬になると、自分の家くらいは寒くても平気と思う方も多いのですが、その油断が命に関わることがあるのです。
私も入院経験もあり、その時に感じたのは病棟の快適さ。
看護師さんたちは一年中半袖で動き回り、病人たちはペラペラの寝巻でも平気。これってどこに行っても室温が一年中一定だからなんです。
だから、住宅には家の中の温度差をできるだけ少なくすることが求められています。

人は部屋から廊下へ、廊下からトイレへ、そして浴室へと動線を移動します。
その間で生じる温度差が、実は思っている以上に身体に負担をかけています。
まず大切なのは、家の断熱性能と気密性能。
これは家づくりの原理原則です。外断熱や高気密構造で、暖めた空気を逃がさないようにする。暖房効率を上げ、家全体をぬるくてもいいから均一に暖かい状態に保つことが重要です。
そしてもうひとつ大事なのが間取り。
昔ながらの廊下・玄関ホール・独立した部屋という構成では、どうしても動線上で温度差が生まれてしまいます。設計段階で、できる限りつながる空間を計画し、部屋を細かく仕切らず、空気が家全体を巡るようにする。
それだけでも、ヒートショックのリスクは大きく減ります。
さらに、暖房の使い方も勘違いされやすい点です。高断熱の家なら暖房を使わなくても暖かいと思っている人がいますが、それは誤解。暖房の熱源をうまく使い、その熱を逃がさない設計と住み方があって初めて冬暖かい家が成り立ちます。
そして、浴室。
ここが最もヒートショックが起きやすい場所です。
入浴前には浴室暖房でしっかり暖める。浴室暖房が無ければ、風呂フタを開けたままお湯張りをすれば、浴室内も湯気で温まります。また、お湯にはいきなり浸からず、足元からゆっくりと温めるように入るなど、入浴にも工夫をすると身体の負担も変わります。
当社のモデルハウスは、外断熱ソーラーサーキット工法によって、家全体が穏やかに温まり、どの部屋にいても温度差をほとんど感じません。この家の中の空気の優しさこそが、本当の意味で人を守る性能だと思います。

冬になると、家の良し悪しが一番わかります。暖かさの違いは、快適さだけでなく、命を守る設計や構造でもあります。家づくりに携わる者として、これからもヒートショックで亡くなる人を一人でも減らしたいという思いを持ち続けていきます。
そんなモデルハウス見学も随時受付中!HPからモデルハウス見学予約もできますし、宿泊体験をとおして、家の性能の違いを感じていただきたいです。
<<<モデルハウスの見学・宿泊予約はコチラ>>>
+++





