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column

2025/12/30

年末の魚市場と幸先詣

大晦日前、妻の実家へ行く途中に、那珂湊おさかな市場へ立ち寄りました。
昔からある魚市場ですが、ここ最近は様子が少し変わってきた印象があります。

この日も大型バスから乗用車まで渋滞ができるほどにぎわっていて、若いカップルや家族連れが多く見られました。
通路は人であふれ、あちこちで威勢のいい呼び声が飛び交い、年末らしい活気に包まれていました。
ニュースでは景気の悪い話が続きますが、実際に足を運んでみると、現場の空気は必ずしも暗くありません。

焼きホタテをその場で食べたり、魚を選ぶ人の表情を眺めたりしながら、人はやっぱり、年末になると動くんだなと、当たり前のことを改めて感じました。数字や理屈よりも、今だからという感覚が、行動のきっかけになっているように見えます。

その後、大洗磯前神社へ幸先詣に向かいました。
初詣の混雑を避けるためという理由もあるのでしょうが、参拝者は思った以上に多く、境内は落ち着いた雰囲気の中にも人の流れがありました。一年の終わりと始まりを、少し早めに区切りたい。そんな気持ちが伝わってくるようでした。

市場のにぎわいと、神社の静けさ。同じ一日の中で、その両方を体験すると、年末という時期の独特さを実感します。
忙しさの中で立ち止まり、これから先のことを考える。毎年同じようでいて、実は大切な時間なのだと思います。

住宅の仕事をしていると、価格や性能、制度の話に意識が向きがちですが、最終的に人が動く理由は、こうした節目や感覚の部分が大きいのだと、改めて感じました。暮らしも家づくりも、数字だけでは決まらない。
年末の空気に触れて、そんなことを考えた一日でした。

 

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