2025/09/27
外壁タイルの魅力
現在進行中の成田市の注文住宅「杉の家」外断熱ECOライフ工法。
こちらの現場では、外壁にタイルを張る工事を予定しています。
先日、メーカーである平田タイルと打合せを行い、「テッセラ」というシリーズが採用候補に挙がりました。自然石のような凹凸と陰影があり、光の当たり方や見る角度で豊かな表情を見せてくれるタイルです。
外壁タイルの最大の魅力は、やはりその耐久性とメンテナンス性です。塗装仕上げの外壁はどうしても年数が経つと塗り替えが必要になりますが、タイルは表面が焼き物のため経年変化に強く、色褪せや劣化がほとんどありません。汚れも付きにくく、清掃も比較的容易。建物を長く美しく保つという意味では、とても優れた素材です。
その良さは、一言でいえば「年月に負けない強さと美しさ」。塗装仕上げの外壁は、どうしても10〜15年ごとに塗り替えが必要です。しかしタイルは焼き物だからこそ色褪せに強く、風雨にも耐え、汚れも付きにくい。結果的に、長い目で見れば塗り替え費用が不要になり、メンテナンスコストが大幅に軽減されます。
ただし、ここで悩ましいのがイニシャルコスト。施工に手間もかかり、工事単価はどうしても高くなるのが現実です。短期的に見れば高額ですが、長い目で見れば外壁の塗り替えが不要になる分、メンテナンスコストはぐっと抑えられます。つまり、初期費用とランニングコストのバランスをどう捉えるかがポイントになります。
もちろん、初期費用だけで比べればタイルは高く見えるかもしれません。ですが建てて終わりではなく、住んでからが本番である家づくりを考えると、外壁タイルという選択肢はむしろ合理的です。
私自身、これまで多くの外壁材に携わってきましたが、やはりタイルの持つ存在感は特別です。家の顔である外壁が年月を経ても凛とした美しさを保ち続けることは、お施主様にとっても大きな満足につながるはず。建てるときの「ちょっと高いな」という気持ちが、10年20年と住むうちに「やっぱりタイルにしてよかった」と実感に変わる。そこにこの素材の価値があると感じています。
タイルを選ぶことは、決して贅沢ではなく、将来を見据えた堅実な選択。
成田の現場でも、その価値を体現するような家がまた一つ形になろうとしています。
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