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column

2025/10/19

遅い!遅い!とにかく遅い確認申請。

ようやく着工できる見通しが立った、会社のすぐそばの佐原の新築現場。
注文住宅「杉の家」外断熱Ecoライフ工法の2階建て住宅。

しかし、ここまでの道のりはなかなか大変でした。
今年の4月以降、全国的に建築確認申請がとにかく遅い。
特に2階建ての住宅になると、構造計算の提出が義務化され、さらに長期優良住宅などの認定を受ける建物では、詳細な許容応力度計算書が求められるようになりました。

先日、プレカット業者さんと打合せした際に、実際の構造計算書を見せてもらい、思わず唸ってしまいました。
なんと、今年3月までの構造計算資料はA4で40枚程度。
それが4月以降になると、同じ1棟で約600枚!もはや辞書のような厚さです。

これを検査機関や行政が1棟ずつ再計算・再確認するわけですから、時間がかかるのも当然です。
もし資料に不備があれば差し戻し、訂正しても再審査まではまた順番待ち
この繰り返しが、現場の遅延につながっています。

そして、この「確認済証」が交付されない限り、地盤改良工事も、基礎工事も一切着手できません。
法律上、どんなにお客様が準備万端でも、私たち工務店もただただ待つしかないというのが現実。

先日、HP制作会社とのミーティングの際に、最近の検索ワードを見せてもらったところ、驚くことに1位の「桶市ハウジング」に次いで上位はほとんどが「確認申請 遅い」「建築確認 時間がかかる」といったキーワード。
同じ悩みを抱える方が全国にどれほど多いか、痛感しました。

 

実はこの問題、新築だけではありません。
リフォームやリノベーション、増築工事でも、4月以降の法改正により、確認申請が必要になるケースが増えています。
これまで経験のなかった事務処理や書類作成が求められるため、業界全体が今、まさに過渡期にあります。
まるで、消費税導入時にレジ設定に戸惑った小売業界のように、どの建設会社も混乱しながらも、必死に対応を進めている最中です。

私たちとしても、「確認申請が下りない=工事が始められない」という現実は非常に苦しい。
お客様も不安、職人さんも予定が立たない。現場が動かない間、皆が待ちぼうけの状態。

それでも、こうした変化の先にあるのは、より安全で確かな建築を実現するための仕組み。
一棟一棟、しっかりとした裏付けをもって建てていく時代へと移行している証拠でもあります。

時間がかかる分、安心できる家をお届けできるように、この時間を利用してより入念な着工前のお打合せができるのも事実。
家づくりは、焦らず、慌てず、正しく。
私たちもできる限りのサポートを続けていきます!

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