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column

2025/06/08

設置したのに売電できない?

近年、新築住宅のトレンドとして定着しつつある太陽光発電。国の補助金制度や税制優遇や、東京都では設置が義務化されるなど設置率は年々増加しています。

当社で建てるお客様の多くも、「長期的な電気代削減を見込めるなら」「環境にやさしい住まいにしたい」といった理由から、建築時に太陽光パネルを搭載するケースが増えてきました。しかし最近、引っ越ししてからも、なかなか売電が始まらないという問題が話題となっており、問題の背景を調べてみると、制度上の想定外の遅れが見え隠れしています。

実は、太陽光発電は設置しただけでは売電は始まりません。必要なのは「電力会社との契約(系統連系)」と「国のFIT制度(固定価格買取制度)への申請」。この申請や審査が年々煩雑化し、かつ申請数の増加によって審査に数ヶ月単位の遅れが生じているのが実情です。2021年以降、申請の電子化や書類の厳格化が進んだことにより、完了検査は終わっているのに、売電開始日が決まらないといったケースが全国で多数報告されています。

太陽光の売電がすぐに始まらない主な原因は、申請手続きに時間がかかるためです。とくに最近は、電力会社の審査や手続きが混み合っていることも多く、許可が下りるまでに数週間~数ヶ月かかるケースもあります。当社では、お引渡し前からしっかり準備を進めていますが、売電には国のルールや電力会社の判断も関係してくるため、すぐに始まらない場合もあるのもまた事実です。大切なのは、こうした流れを事前に理解しておくこと。スムーズなスタートのために、早めの相談と手続きをおすすめします。

とはいえ、売電開始に関する最終的な手続きや審査は、電力会社や行政側の対応による部分が大きく、私たち施工側ではどうにもできないことも多いのが本音です。そんなときこそ、売電が始まるまでの間は、自家消費で気持ちよく電気を使ってみるのもひとつの考え方かもしれません。

せっかくの太陽の恵み。まずは自分たちの暮らしの中で上手に活用して、電気代の節約やエコな生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。蓄電池もセットで搭載すれば、昨今の微々たる売電価格にモヤモヤすることなく、精神衛生上、健やかに過ごせるかもしれませんね。

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