町のかたちが変わると、暮らしのかたちも変わる

2025/05/20

近年、全国の地方都市で進められている「コンパクトシティ化」。
人口減少と高齢化が進む中で、限られた行政資源を効率的に使いながら、医療・福祉・商業・教育などの機能を中心市街地に集約するこの取り組みは、持続可能なまちづくりとして注目されています。

これは何も遠い地方の話ではなく、私たちの佐原でも少しずつその影響が見え始めています。
駅前や市役所のある中心部には、クリニック、ドラッグストア、銀行、コンビニなどが集中してきており、一方で郊外や山間部では、空き家が増え、バス路線の廃止、診療所の閉鎖、学校の統合といった暮らしの土台の再編が進みつつあります。

先日開催した、家づくり相談会にお越しのお客様が仰った言葉。「昔は静かでのどかな田舎が魅力だった。でも歳を重ねて感じるのは、通える病院がなくなったら、車に乗れなくなったら、家族がいなくなったら。。。そうなったら何にもない場所で暮らす方が不安なんだよ」と。

これは決して年配の方だけの話ではありません。
子育て世代にとっても、学校までの距離、スーパーや小児科の有無、交通アクセスや治安など、住まいの立地は暮らしの質を大きく左右します。
実際、佐原駅周辺では利便性の高い土地で老後を見据えた平屋を建てたいといったご相談も多く、商店街の空き店舗を活用したリノベーションや新築住宅の計画が動いています。