2025/04/08
玄関はもういらない?住まいの新常識
先日、業界紙で見かけた驚きの記事。
最近の調査で、「玄関は無くてもいい」と考えるZ世代が3人に1人という結果。昭和生まれの私たちにとって、玄関とは、お客様を迎える「家の顔」であり、家の中で常にキレイにしておくような、最も気を遣う場所。靴を揃え、下駄箱を整理し、季節の花を飾る。。。そんな日々の設えは、ごく当たり前のことだったような気がします。
しかし、Z世代は違います。
誰かが訪ねてくる機会も少なく、ネットショッピングや宅配は玄関を開けずとも宅配BOXで完結。人との接点が減り、誰かを迎えるための「家の顔」は、次第に不要なスペースと映っているようです。記事を見ていた私がふと思い出したのは、4月に入って話題の「退職代行サービス」の感覚。人と会話せず、手間をかけずにすべてをオンラインや代理で済ませる。それが現代のリアルなのかもしれません。
ただ、これが悪いことでしょうか?
私はそうは思いません。
時代の流れとともに、快適や便利といった感覚のカタチは変わっていくもの。
昭和の価値観では考えられなかったことが、令和では「新常識」になってきているのを感じる機会も多いのではないでしょうか?玄関以外の調査項目にも、Z世代は「屋上」「シアタールーム」といった“映え”設備には関心が高く、自分らしく過ごせる空間づくりには積極的。
「おもてなし」より「自己充足」。それが今の若者の住まいづくりのキーワードかもしれません。
ちなみにインスタをはじめSNSで検索される家づくりのキーワードも、ランドリースペース、ファミクロ(ファミリークローゼット)、シュークロ(シューズクローゼット)、ヌック(ちょっとしたスペースをに作る「こもり感」のある場所)など。昭和の家にはなかったこんな部屋、皆様いくつご存じでしょうか?
時代とともに変化する、こうした新しい住まいの在り方。私たちも昔ながらの価値観を大切にしながらも、次の世代の考えを否定するのではなく、どう活かすかをいつも考えています。
「玄関のない家」も、「好きなものに囲まれた空間」も、その人らしさを実現する家づくりなら、どんなカタチもありでしょうね。
ちなみに3年前に建築したこちらの家も、LDKと玄関が直結。
玄関のない家と言えばそうなるでしょうか?
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