2025/10/02
屋根を二回つくる理由
成田市猿山で進行中の注文住宅「杉の家」外断熱Ecoライフ工法 平屋。
現場では、屋根の断熱工事が進んでいます。
一度、屋根垂木の上に野地板を張り、白い断熱材「カネライトフォーム」を丁寧に機密テープを張りながら敷き込み、さらにその上に通気層を設け、もう一層、屋根を重ねていく。
当社の家づくりでは、屋根を二回つくります。
一見、手間も材料も倍かかるように思えますが、このひと手間こそが、家の性能と快適さを何十年先まで支える大切な工夫。特に昨今の夏の暑さは尋常ではなく、夏は断熱よりも遮熱を考えていく必要性を感じます。
断熱材の上にもう一枚屋根をつくる理由は、屋根瓦と断熱材の間にも通気層と呼ばれる空気の通り道を確保するため。
夏は屋根面にたまる熱気をこの通気層から逃がし、冬は断熱材が室内のぬくもりを包み込む。壁も含めて、家全体が呼吸するように温度と湿度を整えてくれるのです。
また、構造体を外気から切り離すことで、結露や湿気による劣化を防ぎ、見えない部分ですが木材の寿命を延ばし建物の長寿命化につながります。
屋根を二回つくることで、室内は夏でも天井からの熱がやわらぎ、エアコンに頼りすぎないやさしい涼しさを感じられます。冬は逆に、屋根面からの冷気が伝わらず、朝の目覚めも寒っとならない。
家全体がクーラーボックスのように、すっぽりと断熱材に包まれるような温度感になります。
長く住む家だからこそ、見えない部分に手をかける。
それが、私たち桶市ハウジングの考え方です。
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