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column

2025/11/25

シロアリ被害。意外にもレアケース

玄関の敷物をどけたら、白アリが床を食べていたというご相談を受け、調査のうえ修繕工事が始まりました。

案外知られていませんが、玄関は実はシロアリ被害の中でも狙われやすい場所のひとつです。
雨に濡れた靴、結露、外気との温度差など、家の中で最も湿気がたまりやすい条件が整っており、木材が湿気を持ちやすい環境でもあります。今回も床を解体してみるまで被害の全容は分かりませんでしたが、いざ開けてみると少し驚きの光景が広がっていました。

通常、玄関付近でシロアリ被害が出た場合、最も心配されるのが玄関框(かまち)。玄関タイルの下の土の部分から侵入し、被害が発生します。ここが食べられてしまうと修繕も大掛かりになりがちで、費用の面でも不安が膨らみます。
ところが今回、被害を受けていたのは、框そのものではなく床板と根太(ねだ)のみ。玄関框は綺麗なまま、まるで避けるようにシロアリが別の部分だけを食べていました。大工さんも「これはレアケースだなぁ」と首をかしげるほど。

今回は良かった~で住みましたが、それだけ解体してみなければ分からないのがシロアリ被害の怖さでもあります。お
客様も、想定よりずっと軽症だったことで心からホッとされた様子でした。
修繕部は再度、防蟻材を塗布したうえで、きれいな桧の無垢床で仕上げました。

今回の工事では、被害状況が軽度といっても放置すれば確実に進行し、玄関が抜け落ちるというケースも珍しくありません。
シロアリは、音も立てず、痕跡も分かりづらく、静かに静かに家を弱らせていきます。

だからこそ、シロアリは、定期的な点検と早期発見が一番の予防策です。特に築10年以上だったり、玄関・和室・水廻りが冷えるお家などは要注意!しばらくシロアリの薬剤散布や点検もしてないなぁ…という方は、ぜひ一度点検をおすすめします。

大工や現場監督は、床の踏み心地などで「ん?」と気付くことがよくあります。ですが住んでいるご家族が気付くには、少しサインが控えめすぎるのが現実です。
家は、長く住み続けるほど、ちょっとした変化が手がかりになることもしばしば。

できるだけ早くその変化を見逃さず、最小限の工事で確実に住まいを守るお手伝いをするのが、私たちの役目です。

玄関の沈み、床の違和感、気になる症状があればお気軽にご相談ください。

今回の工事のように、早めの判断が家の寿命をずっと延ばしてくれるはず!

 

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