選ぶ力！インテリア迷子にならないために

2025/06/16

家づくりにおいて迷子になってしまうのは、間取りの段階だけではありません。
間取りが落ち着いたその先に待ち構えているのが、インテリアの選択。

間取りが決まり、「あとは内装を決めていくだけですね」と言われてホッとしたのも束の間。
壁紙、床材、建具、照明、カーテン……とにかく決めることが多すぎて、自分はどんな家に住みたいんだっけ？と、初心を見失ってしまう。そんなインテリア迷子になってしまう方が実はとても多いです。

特に注文住宅では、自分たちで選択する自由があるぶん、決断の連続でもあります。
「無垢材の床にするのは決めたけど、樹種は？、水回りのクッションフロアは？…」
「壁紙は白が無難？アクセントを入れる？でも派手すぎたらどうしよう」
そんなふうに、悩みが連鎖していくのです。

こうしたときに心強いのが、実際のコーディネート事例を見られるビジュアル資料です。
たとえばYKK APのパラパラ絵本のようなコーディネートブック。

カタログが上下に分かれていて、建具や窓、床の色など紙面をパラパラとめくりながら組合せて、好みのカラーコーディネイトを見つけることができるツールになっています。アナログな作りですが、和モダン、ナチュラル、スタイリッシュ…など、さまざまなスタイルを視覚的に比較しやすい造りになっていて、紙をめくるという懐かしさを感じるアナログな感覚とともに、好みに合うインテリアの方向性をつかむことができるいいツールです。
ちなみに第64回全国カタログ展のカタログ部門にて、金賞／国立印刷局理事長賞を受賞しているそう。

また、サンゲツやリリカラといった内装メーカーのWEBサービスもとても便利。

壁紙だけでなく、カーテンや床材、照明との組み合わせ例まで掲載されていて、このまま真似したい！と思えるようなヒントが詰まっています。

迷子の方々も最初はカフェ風とか、インダストリアルとか、Pinterestやインスタで見かける素敵な写真についつい心が惹かれてしまう。でも、ふと「それって、10年後も心地いいって思えるのかな？」って私は思うんです。白髪交じりの自分が、無骨なアイアンとコンクリ打ちっぱなしの空間で、果たして安らげるのか？そんな想像をしてみると、ちょっと違う未来が見えてきます。

私たちが家づくりでお伝えしているのは、「一つ、軸を決めましょう」ということ。
ただし、それは今の流行ではなく、自分らしさという軸。

奇をてらわず、飽きがこなくて、時間とともに味わいが深まっていく。そんなベーシックでスタンダードな考え方が、実は一番の王道なんじゃないかと思うんです。私たちがつくる「杉の家」は、自然素材に包まれて、木の香りとやさしさを感じられる空間。奇抜さや尖ったオシャレなデザインはないけれど、日々の暮らしの中で、じんわりと「これでよかったなぁ」と思える家。