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column

2025/11/05

収納が足りない!間取りの失敗?暮らしのクセ?

家づくりをしていて、よく耳にする後悔のひとつが「収納が足りなかった」という声。
実はこの問題、単純に収納スペースを増やせば解決というものではなく、間取りのつくり方と、それに対する暮らし方のクセが絡み合って起きていることも多いです。

収納が少ないという多くの家では、家を広く、明るく、見た目良くという拘った結果、収納スペースを確保するための余地が犠牲になっていることがあります。

実際、注文住宅の失敗例として、アンケートなどで最も多い回答が収納スペースの不足です。
例えば、玄関の収納が靴やベビーカー、長靴を入れられるサイズになっていなかったり、ウォークインクローゼットはあるけれど取りづらく、使えていない状態などなど。また、収納量はあるのに、生活動線が合っていないために使いづらいという事例もあります。つまり、間取り段階でどれくらい、どこにどんな形で収納をつくるかを設計しておかないと、後から「足りない」「使えない」と感じてしまいます。

でも、それだけでは終わりません。お客様それぞれの暮らし方や、日々のクセも大きく影響します。
私も書いてて心苦しいですが、たとえば不要なモノを溜めがちだったり、モノが出しっぱなしになってしまったり。

ドキッとした方も多いと思いますが、収納が少ないから仕方ないという受け止め方ではなく、収納があっても使いこなせていないという実態も少なくありません。さらに、収納を増やすことばかりに目が行き、「どこに何をしまうか」「そこで動けるか」という、使いやすさがおろそかになると、収納が多いのに片付かないという逆の悩みも出てきます。

当社では、家づくりの設計段階で次のようなことを意識しています。

  1. 収納量を「決まったモノ数」で捉えること
     どのくらいのモノが入るのか想定し、棚数・奥行・袖幅を設計します。

  2. 収納を動線の中に配置すること
     使う場所の近くに、取り出し・片付けがラクな収納をつくります。

  3. 暮らしのクセをヒアリングすること
     出しておきたいモノ・隠したいモノ・成長と共に増えるモノなど、ヒアリングを元に収納構成を決めていきます。

  4. 形だけでなく「使いやすさ」を優先すること
     奥行が深すぎる棚、扉開閉で動線をふさぐ棚など、存在するけど使われない収納を無くします。

また、これから家を建てる方、あるいは暮らしを見直したい方へ、簡単なチェックポイントを挙げます。

  • 玄関〜ホール〜収納が滞りなく動けますか?

  • キッチン・洗面・脱衣・浴室などの近くに使いやすい収納がありますか?

  • 将来(子どもが増える/成長する/趣味が変わる)を見据えた収納余裕がありますか?

  • 収納スペースに動線を邪魔しないか?扉を開けた後の引きがラクか?を考えましたか?

  • モノを減らす習慣、出しっぱなしにならない仕組みがありますか?

収納が足りないという声は、間取りの設計不十分が原因であることが多いですが、同時に暮らし方のクセも影響しています。つまり、どれだけの量をどう置くか、そしてそれをどう動かすかの両方を見なければ、収納不足な家は防げません。

私たちは、これからも「住まい手の暮らし方」を設計に落とし込み、収納量だけでなく、使いやすさを追求した家づくりを続けていきます。収納が足りない家で悩む前に、ぜひ設計段階で本当の収納量を考えてみてください。

 

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【建築途中の構造見学会のお知らせ】

日時:2025年11月15日(土)・16日(日)
   10:00~17:00 ※予約不要
場所:成田市猿山1211近く(滑河県道踏切すぐ)